弐
初初潮編
女になって困ることの筆頭がトイレと風呂。トイレは個室に入ればいいんだけど、特に風呂が。最近いい加減風呂には慣れてきたけど。最初は素っ裸の自分を直視できなかったりで、胸とか、あそことか。なんだろ、こじんまりとした(小さい言うな)胸とか、ホークアイ中尉とかのとは全然形も大きさも違うけど、ほんとにやわらかくて、自分で揉んでみたりとか。でも欲を言えば、もっとでっかい乳がよかったな…な
んかこう、挟める位の。ホークアイ中尉とかだったらバナナ位挟めんのかな。
「……何をしているんだね、君は…」
そんなことを思いながら寄せたりあげたりしていたら、後ろからロイが文句をつけてきた。背後に立つ背格好が、なんか、前より大きくなった気がする、とエドワードは思った。こう、筋肉とか。やっと届きそうだったのにまた引き離されたみたいな。今まで同じ生き物だったのに、急に。
「うっせーな。俺の体なんだからいいだろ」
そういう問題でもないんだが、と軍服を脱ぎながらロイ、照れているのかと思ったらそうでもないらしい。何だよ男ってこんなんで悩殺されんじゃねぇのかよ。何が不満なのほらほら、とエドワードが乳を寄せて迫ってやったら、あろう事がその経験だけ無駄に積んだ軍人は、唇に笑みを浮かべてあろう事か一言、
小さい、と。
〜〜〜〜
「……エドワード、拗ねてる?」
「うっせ、アンタ嫌い」
アンタが今揉んでるのは、さっきアンタが小さいってご不満だった胸だろうが文句があるなら触るなー!!とエドワードとしては言ってやりたかったけど、言わない。そんなこといったが最後、末代まで笑いものにされる。鋼の錬金術師が貧乳を気にしたなんて、そんな恥、こいつなら喜んで触れ回る、とエドワードは確信している。せめてもの抵抗で嫌いと吐き捨てる。それくらいでは、ロイには通じないだろうけれど。
むかつくむかつく、人の胸を小さいって。むかつく、粗チンって言ったらこいつもちょっとくらい傷付くかな。…それくらいで傷つくような乙女ちゃんじゃねぇよな。
逆に粗チンかどうか試してみるかとか言われそう。おぇ(嗚咽)……っていうか、胸小さいって言われて傷ついてるって、完全に思考回路女じゃねぇか俺…。
「嫌いなんてひどいね」
「アンタの今してる行為に比べたらぜんっぜんひどくないし。」
「ん?」
「ロリコン」
「なんとでも」
にっこり笑って乳首を口に含む。乳輪を舌でなぞられて、乳首を甘噛みされて。自分ではいくら揉んでも何にも感じなかったそこに、歯を立てられてエドワードのの身体は小さく跳ねた。
「ほら、もっと足を開いて。まだ全部入っていないよ?」
「ぁ……あぁ、ん…む、無理…おっきぃ…」
「……………」
かわいいね、と囁きながらロイが身体を進める。エドワードは違う、と頭を振る。違う、痛いんだってば、と言うのにロイは聞かない。額に汗を浮かべて、目を閉じて奥に侵入してこようとする姿は、確かに普段見ることが出来ないような色気があって好きなんだけど。まだ慣れないあそこ、いくら濡らされても圧迫感、熱いし、奥まで入ると痛いこの行為にエドワードは没頭できない。反射神経で出る嬌声、気持ちよくないのにこんな、喜ばせるみたいに。当たり前か初めてじゃないんだし、と思うエドワード、男の身体のときはこんな受け入れるくらいなんでもなかったのに、イクのも勝手に出していればいいだけだったのに。
「ろ、い…あんまりおくまで入ったら、痛い…」
「ああ、ごめんね」
苦しいのをこらえて、頭をぎゅっと抱えて訴えるとロイは素直に身を引いた。それでもまだ大きくて、自分の中がロイの形に合わせて変形していく様な。苦しい、苦しいと言いながら身体は必死でロイを受け入れようと。
「やぁ……ぁ、…ん、ぁあん!」
「ゆっくりなら大丈夫?」
「あ、……やだ、…苦しい…う、ぁ…」
緩慢な出し入れでも、エドワードにとっては十分すぎる刺激で、のどの奥で掠れる嬌声、男の身体の時とは違う甘い鈍痛にエドワードは目を瞑る。くちゃくちゃ言う水音、ロイのが出て行くときに引きずられる中の襞、見たこともないはずなのに想像出来そうな位生々しく感じて、エドワードは無意識に溜めていた息を吐き出す。途端にロイが最奥までエドワードを貫いた。
「っ……や、ぃ、…ぁあ!あ、ひ……あぁん!や、…ろ、ロイ、ろ…い…!」
がくんがくん揺らされておもちゃみたいに揺れるエドワードの身体、視界は白く遮断されて、ロイに縋り付くことしか出来なくて、狂ったようにロイの名前を呼ぶ。
「…エドワード?気持ちよかった?」
「……アンタ最低」
ベッドの端に腰掛けて髪を撫でるロイの手を払う。痛いって言ったじゃん、がっくんがっくん揺らしやがって酔ったっつーの、仕事は面倒とかしんどいとか言うくせしてこんなことだけ旺盛な。首筋に降りてきた唇、ロイの髪が揺れて香水の匂いと汗のにおい、男の汗の匂いが不快じゃないのってなんなんだろ、思考回路までこんな女みたいな。ロイが、シャワーを浴びてくるから少し休んでいなさいと自分を放っていっても、何一つ不快ではなく、代わりに身体を疲労とと充実感が。べとべとになった下半身、垂れてくる精液の匂い。エドワードは自分の太ももに手をやる。手に絡みつくべっとりとした白い液体、てかてかしたそれをぼーと眺めて、こいつまたゴム付けやがらなかった、と心の中で悪態をつく。そりゃ確かに男か女か判らない中途半端な身体、医務室で検査したときも言われた。子宮の発達が不十分。妊娠もしないだろうし、男じゃないし、慰み者にするには丁度いいでしょうけどねぇ…………やめよう、自分を卑下するのは。極端にネガティブになっている自分に気づく。こいつ、むちゃくちゃしやがって、腰も痛いし、揺さぶられて頭も痛い。そういえば、下腹部も痛い。あいつが無理やり突いたからだ。子宮口に傷でも付いたんじゃねぇか、馬鹿でかいくせに。子宮口なんて俺、ちゃんとあるか判んないけどさ。ち○こはないけどさ、どうせ俺は中途半端だよ、あの猫のせいで…。
ぐるぐる一人で思考の悪循環、こんなこと不毛だからやめよう、と立ち上がったら股の間をつたう粘着質な液体。あいつ人の身体にどれだけ出しやがったんだ、と床に垂れないようにティッシュで抑える。
「……………え?」
赤く染まったティッシュ。後ろを振り返れば、シーツにも同じ赤いシミ。
「……………………!!!」
エドワードエルリック、16歳にして初潮を経験。